2022/04/02 16:09
こんにちは、高橋です。
あちこちで桜が見ごろですね。
桜のほかにも、まだまだ頑張る沈丁花、桃、花モクレン。
花壇には鮮やかなラナンキュラスやパンジー、菜の花、それに雪柳、ハナニラ、アザミやムスカリ。
色々なことがあっても季節は移ろい、希望を持たせてくれます。
卒業や移動・転勤のシーズンから、新生活準備やお引越し、入社式に入学式。
新しいことに挑戦したり、今まで頑張った勉強が一区切りしたり。
大晦日から元旦になるときも特別感はありますが、
3月の晦日から4月の朔日になるときも大きく気持ちが変わる気がします。
真新しいスーツや制服を身に纏った人を見かけるとなんとも新鮮な気持ちになり、
同時に自分自身の悲喜こもごもの思い出もよみがえってきます。
数年前ティーインストラクターとしてスタートした私は、
紅茶の勉強になることはなんでも挑戦していこうと考えていました。
経験を積んで、学びを単なる学びではなく身に着けていきたいと思ったからです。
そしてある紅茶を提供する飲食店でアルバイトをすることになりました。
しかし。
何日かでそのオーナーさんの御眼鏡に適わず、ものの見事にアルバイトの話は消えました(笑)
「こうあってほしい」という要望に応えられなかったのだろうと思います。
ほんの数回行っただけだったので、急転直下の出来事に結構ショックで。
面接のときにはあんなに意気投合したような気がしたのに・・と。
お店が忙しかったこともあってか、オーナーさんは普段から厳しめの発言が多かったですが、
それよりなにより自分自身を全否定されたような気がして落ち込んだものです。
でも。
あとから考えれば、
単にご縁がなかったんだな、と。
その当時は断られたことばかりが気になりましたが、
よく考えるとそこで働く不安材料はたくさんあったなあ、と思えてきたんですよね。
いろいろと。
そこでもし首がつながっていたとしても、のちのちつらかったかも、と。
私は結構鈍くさい人間なので、時間をかけてようやくできるようになることも多く、
逆に勘が良くてすぐにできるようなこともある。
それが得意不得意だし、人の性質だし、長所短所とかそういうことだと思っています。
しかも、もう若くもないので、性質なんてそうそう変わるものでもないんですよね。
もちろん、お店だってボランティアじゃないので、使えないおばさん(=私)を切ったのは英断です。
それは正しい。
なにが言いたいかというと、だからと言って、私の道が閉ざされたわけじゃなかった、ということです。
すごく忙しくいますぐ実践要員が欲しかった飲食店では力を発揮できなかったけど、
そうではないことに向き合えばいい。
逆にわかって良かったね、ということだったのではないかと。
そこから、とりあえずご縁のあることは経験してみました。
流れに身を任せた時間もあります。
その中で、自分がなにに喜びを感じ、どういうことが得意なのか、楽しいのか、
また、これからもやりたいことなのか、取捨選択されてきました。
正解とか不正解とかそういうことではなくて、
やらなければいけない、ということでもなくて、
何がやりたいか、そしてその先に何があるのか。
そして、
自分がすることで、何かが僅かながらでも世の中の役に立つのか。
なんのためにそれをするのか。
段々哲学的になってきましたが(笑)、
でもなんのためにそれをするのか、は案外大事なんです。
そこがぶれないことがとても大切。
そもそもティーインストラクターになりたいと思ったのはどういう考えからだったか。
『おいしいなあ。紅茶っていいなあ』
と思った気持ちを一人でも多くの人に知ってほしいと思ったからじゃなかったか。
一杯の紅茶に救われたような気持になった素晴らしさを誰かと共有したかったからじゃなかったか。
こんなに美味しい紅茶があるんだってことを知らない人に教えてあげたいと思ったからじゃなかったか。
自分が思う紅茶のあり方を誰かに知ってほしいからじゃなかったか。
そうして、今こうして美味しいと思う紅茶を、自分にとっての癒しである猫のいる生活とともに、
ぼちぼちとご紹介しています。
そこには流行とか、非日常な素敵さとか、憧れられるようなものはないけれど。
でも、それが等身大の私で、日々の暮らしで、生活の中にある紅茶の姿かなと思っています。
日々の暮らしの中に馴染む。
紅茶の役割を私はそんな風にとらえていて、それがいいなと思う人がいたらいいなと。
無理せず、作らず、ありのままを。
これからもそんなスタイルで紅茶を選び、ご紹介していけたら幸せです。
だから。
もし、私と同じように、意気込んで入った職場が合わなかったり、ご縁がなかったとしても、
落ち込まないでください。
そして、色々なことに挑戦して、その中から自分を活かせる道を探していけばいい。
私もまだまだ悩むことはあるけれど、迷ったときには初心に立ち返っています。
お互いにがんばりましょう。