2022/12/14 19:51

こんにちは、店主の高橋です。


あっという間に秋になったと思ったら師走も半ば。
大袈裟ですが、そんな感じです・・

秋は出店イベントが目白押しで、毎週必死になっていまして。
大阪や甲府で出店できてとても嬉しかったです。
来てくださった方、ありがとうございました。

遡れば、どうしても冬に向けて作りたいものがあり、夏は毎日下準備をしていました。

すこし話が逸れますが、
2022年の今年の文字は「戦」でしたね。
その文字から受けるものがすべてがネガティブなものではないにせよ、
今年は表向き平静にしていても、心の中のなにかがざわつくような、
どこか落ち着かないような、すこし不安を覚えるような、どことなくギスギスするような、
そんなニュースが多かったように思います。
すくなくとも私は悲しみや恐怖、不安を感じていました。
だいたいが割とネガティブ思考なので、遠い国で起きている戦争でも悲しい気持ちになります。
それはいまもそうです。
遠くで起きていることもますます対岸の火事ではないと実感したといいますか。

そうすると、だんだん、「今私がしていることは世の中にとって意味があるのかな?」と
ふと疑問になったりするんですよね。
意味があるかというか、やりたいからやっていても、そんなことを考える。

そこで、すごく考えたことがあります。

「私がしていることなんてすごくちっぽけだし、
ほぼ意味ないことかもしれんけど、
それでも、なにか少しでも世の中の役に立つことをやりたいよね、やっぱり。」

ということです。
漠然としていました。
かといって、
いつもと違うことができるわけでもない。

「自分の好きなことを自分のできる範囲内でやろう。
でも、ひとりでできることは限界があるなあ。
そうだ、誰かに力を貸してもらおう。
同じように思ってくれる人に。」

そこで、ふと頭に浮かんだのが、チミさんでした。
実はお会いしたことはなかったのですが、
チャリティイベント・モトニャワタでオーナメントをオーダーしたことがあり、
その時にすこしやり取りさせていただいたご縁があるだけ。
それ以来、インスタをずっと拝見しているだけ。
でも、チミさんの、猫に対する愛、人に対する愛、生きる姿勢、
そういうものに勝手にシンパシーを感じていました。

そこで、メールを書きました。
(チミさんはスロバキア在住)
改めて自己紹介から始まる長文のやつです(笑)
紅茶に対する思いや目指しているもの、世界。
これまでやってきたこと。
うちのねこたちのこと。

誰もが知るメーカーの紅茶店ではないけれど、
温かい気持ちをお届けできるような商品を作りたい。
もしよかったら、チミさんにイラストを描いていただき、
それを商品のパッケージにしたい、
なにかほかにないものを作りたいんです。
かなり熱く語りました。

そうしたら、チミさんから賛同していただける長文のメールが届きました。
さすがに自己紹介に驚かれていましたが、
なにか、このぎすぎすとした日本に温かいものを届けたいという気持ちを汲んでいただけました。
私は、メールを読んで声が出ました。嬉しくて嬉しくて仕方なかったです。

そこから、木箱紅茶の企画が本格的にスタートしました。

夏いっぱい、ずっと木箱の企画のことを考えて過ごし、秋に徐々に形になって。
チミさんと、当店をずっと支えてくれている友人のデザイナーさんと。
3人でずっとやり取りをしていました。
そうして生まれたのが、3種類の木箱入り紅茶です。
やっとやっと完成したとき、今までにはない気持ちが湧きました。
ああ、これが届いたら、どんな風に感じていただけるだろう。

手に取って下さった方が少しでも温かい気持ちを感じていただけたなら。
温かい紅茶を飲む、その時間が誰かの心をほぐすことができたなら。
誰かのために優しさを分け合えたら。

そんなことを、もし、この紅茶を通じて感じていただくことができたなら、
この企画は大成功です。

チミさんが描いてくださったイラストをデザイナーさんが形にしてくれた帯。
ただの紙かもしれません。ですが、
もしよければ、再利用をしてくださったら嬉しい。
そのために、わざと、きれいにはがせるマスキングテープで留めています。
色々なアイディアでなにかに使ってみていただけたら嬉しい。
もちろん、木箱も。
机の上にちょこんと載ってるだけでも可愛らしい木箱です。

また長くなってしまった。
これからも、温かさを感じていただけるように、がんばっていきますね。
高橋紅茶店をこれからも、よろしくおねがいいたします。